こんにちは。筋トレ歴25年のサフィンです。ジムで休憩していると会員の方から様々な相談や質問を受ける事があります。
それらご相談の中から、いくつかピックアップして皆さんにご紹介していこうと思います。
自分に保険を掛ける訳ではありませんが、筋トレにおいて絶対的な正解は無いと思っています。私にはベストでも、他人にはイマイチな事も多くあります。
長年の経験から、より良い方法をお伝えしますが、中には「あまり効果を感じられないな・・・。」なんてモノも有るかもしれません。
あくまで一つの考え方として、ご理解お願いいたします。
もちろん、明らかな間違いはご指摘頂けると嬉しいです。それとご相談も受け付けております。
それでは本日のご相談者の方、お入り下さーい。
ご相談内容
ご相談者:ランニング歴4年 40代の男性
去年の冬、突然足の裏が痛みだし、歩く事すら辛い時がありました。 今年も2月初め頃に発症してしまい治るまで数か月掛かりそうなので、その間の大会は応援に徹しそうです・・。 治療方法と予防方法があれば教えて下さい。
ご提案内容
この相談者とは小一時間話し込みました。なぜなら私にも経験があるからです。
私の場合、走る事はもちろん、普通に歩く事すら辛かったので、出社する際は家を早めに出て脚を引きずりながら最寄り駅までトボトボと行っていました。
ランニングを趣味としている方なら、症状に大小あれど経験された方も多くいると思います。それも高齢になるほど発生率が高いと聞きます。
病名は「足底筋膜炎」でほぼ間違いありません。
発症する人の傾向としていくつか挙げておきます。該当する人は注意が必要です。
1.走り過ぎで疲れが溜まっている人
2.扁平足の人
3.朝にランニングを日課にしている人
原因と症状
足底腱膜は足部のアーチを保持しています。スプリングのように荷重時にショックを吸収する役目がありますが、そのためランニングやジャンプ動作などで体重刺激が足部にかかる場合、足底腱膜は繰り返しの牽引刺激によって腱が変性、微小断裂や炎症が発生しやすくなります。 路面接地時には足底腱膜の遠位(端っこ)にある足趾〈そくし〉は伸展して、近位にある踵骨〈しょうこつ〉も下腿三頭筋―アキレス腱によって牽引され伸張されます。また足部のアライメントも重要で、扁平足の競技者は回内足を合併しやすく、中央部の土踏まずに疼痛〈とうつう〉が存在しやすいのです。反対に、ハイアーチ(甲高)では柔軟性が乏しく、腱膜を損傷しやすい傾向があります。原因の一端にはオーバーユース、硬い路面(サーフェスの変化)、シューズの変更(ヒールアップが望ましい)なども挙げられます。
荷重時の足底部痛は、踵〈かかと〉に近い腱膜起始部に最も多く発生し、続いて中央部(土踏まず)、遠位部の3ヵ所が好発部位です。特に起床時や練習開始時に痛みが出やすい傾向があります。機能面では下腿と踵骨軸のなすアライメント(heel-leg alignment)が回内(中央部の疼痛)か、回外(起始部の疼痛)かをチェックして補正しましょう。練習開始時には入念なストレッチを行ってからランニングをしましょう。 特に骨足底部内側の足底腱膜起始部は、脛骨神経の分枝である外側足底神経が介在していて、硬くなった腱膜に拘扼〈こうやく〉されたり、微小断裂のために圧痛、腫張が、時に硬結(しこり)が認められます。
ZAMST HPより引用
症状の程度と痛む足裏の位置は人によって様々が、原因は「オーバーユース」です。
ご相談者も私も発症した時期がほぼ一緒で、冬に起こっています。
まだ体が十分に温まっていない週末の朝、走りだそうとしたその瞬間に「ピキーーン」と足裏に鋭い痛みが走ります。
発症1年目・・・「何か足裏が痛てーな。走ればほぐれて治るっしょ!」
発症2年目・・・「やべっ!またやっちゃった。(すぐに家に帰りました)」
発症3年目・・・「おいおいマジかよ!(今期の大会オワタ・・・)」
その当時、私も色々な治療方法を試してみました。
例えば、タオルギャザーによる足裏の筋力強化から、低周波治療など。
青竹踏みやインソールによる矯正も試しましたが、どれも「これだ!」と思えるモノには出会えてません。
運悪く発症してしまったら「安静」しか直す方法は無い様に思われます。
発症した後にいくら温めたり、揉んだりしても、気休め程度の効果しか無いかと・・。むしろやりすぎると回復が遅れるとも聞きました。
やはり「日頃のケア」が大切になってきます。
足底筋膜は、かかとの骨を介してアキレス腱から腓腹筋(ふくらはぎ)、ハムストリングス(ももの裏)へと繋がっています。
そのふくらはぎが固まったままだと足底筋膜が引っ張られ、走ったり飛んだりした瞬間に「ブチッ」と細かく裂けて炎症や断裂を引き起こしてしまうのです。
走る前の「アキレス腱伸ばし」は良く見かけますが、同様に「ふくらはぎのマッサージ」もしっかり行い、十分に温めてから走り出す様にしましょう。 特に冬は夏の2〜3倍の時間をかけて行うと良いでしょう。
これらをまとめますと以下になります。
1.走り過ぎで疲れが溜まっている人=脚全体の力が弱ってしまい、足底アーチが下がる。
2.扁平足の人=足底のアーチが落ちると足底筋膜が常に伸びた状態になる。
3.朝にランニングを日課にしている人=特に気温の低い冬の朝は筋肉も硬いままなので、伸びた状態の足底筋が更に伸ばされる事で断裂を引き起こす。
効果的な予防策はあるの?
最後になってしまいましたが、一番伝えたかった効果的な「予防策」を1つご紹介します。
この方法は当時私がトレランに興じていた頃、世界を股にかける日本一のプロトレイルランナーから直接教わった方法です。
「ある道具」さえあれば誰でも簡単に行える方法です。
因みに私は風呂上りと歯磨きの時に「乗って」いました。 そうです。ただ乗るだけでいいのです。
至って簡単なので、気にもとめず、気付けば毎日乗っていました。
その「乗って」いた道具とは?
それは「ふくらはぎ伸ばし機」です。「ストレッチボード」という商品名で売られています。
実は毎日これに乗る様にしてから、ランニングの質が向上したのをはっきりと憶えています。
なんと表現したら良いのか説明が難しいのですが、走り出しの違和感が無くなりスムーズに走り出せるようになりました。
購入される際の注意点としては、角度調整が細かく調整出来る製品をお買い求めください。
慣れるに従い角度を鋭角にしていけば、より強いストレッチが得られます。
それと、素材はプラスチックを選んで下さい。木製では風呂上がりに濡れた脚のままだと痛みます。
加えて私が行ったのはふくらはぎとアキレス腱の筋力強化です。
過去の記事でも紹介していますが、それには「ベアフットランニング」が最適です。
下記の【実践編〜パート4 ミッドフット走法】に、その詳細を記しています。
但し、いきなり「ベアフット走法」を取り入れると、今度はふくらはぎがぶっ壊れるので段階を経て進めて下さいね。
「ストレッチボード」と「ベアフットランニング」の組み合わせにより、毎年悩まされてきた足底筋膜炎とも永久におさらば出来ました。
発症してから色々と策を投じても意味ありません。それで治りが早くなったとしても同じことを繰り返していては意味が無い。という意味です
病院やクリニックに行くと様々な治療方法を勧められますが、【予防が最善の対策】なのでそのところをお忘れなく。
誰でも簡単に、しかも楽に続けられる予防策として【ストレッチボード】の紹介をさせて頂きました。
①費用対効果が高く、②そもそも高価な品では無いし、③ランニングしない家族が使っても良いし、④毎日使えばコスパも最高です。
私と同じ悩みを持つランナーの皆さんのお役に立てればと思います。
ぜひお使い頂き快適なランニングライフを送って下さい。
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