【2020年ベスト3社14種】登山用トレッキングポール おすすめモデルのご紹介

トレッキングポール(タイトル)) 山の道具

初めてトレッキングポール(※以下ポール)を買おうと思うけど、「どこメーカの、どのモデルを買ったら幸せになれるの?」について、私の経験も交えて解説していこうと思います。

各メーカから数多くのモデルが出ているので、正直、どれを買えば良いのか、ほんと迷っちゃいますよね!

私も購入に際して、随分と悩まされました。

その時の経験を振り返りながら、選ぶ際に欠かせない重要なポイントなど、お伝えできればと思います。

 

トレッキングポールに求めるものとは?

先ず始めに、(私が思う)ポールが欲しいと思っている人は、どの様な人たちでしょうか?

1.高齢により足腰が弱まってきたかな?と40代
2.連日長距離を歩かれる方
3.下りルートで足が地面に届かない小柄な方
4.いかにも登山してますよ感を演出されたい方
5.みんな持ってるし何となく・・・

これら何れかに当てはまるのではないでしょうか?

理由は何でもいいです。少しでも楽になるのであれば使わない手はありません。

「登山初心者の内はポールを使わず、自分の足だけで登るものだ!」

昔その様に教わった方も多くいるのではないでしょうか?

もちろん否定はしませんが、登山中の筋トレは止めておいた方が良いです。山は根性で登るものではありません。

常に体力は温存しておき、下山まで余裕を持った行動を心がけるべきと私は考えます。

むしろ山道に慣れていない初心者の方こそ安定を図るためにポールの使用をオススメします。

 

4つの重要性について

高所登山が続く山域では、更に以下4項目が求められます。

1.安全性
2.快適性
3.携帯性
4.素材と重量

1.安全性について

トレッキングポールの最大の目的は2本の足を4本で支え、安定を図る事にあります。

登山道は整地されておらず凸凹しています。

その様な場合、2本より3本、3本より4本ある方が安定します。

まさに「転ばぬ先の杖」として使います。

その他、川を渡る際に水流から体を安定させる支柱としても役立ちます。

パートナーにも貸し出せるし、この様な時は「持っていて良かった〜」と思える瞬間です。

2.快適性について

荷物が15kgを超えると、脚の力だけでは次第と限界を向かえます。

それが疲労となり積み重なると、姿勢が崩れ、腰や肩や首などに支障をきたす様になってきます。

そんな時、ポールがあれば、正しい姿勢のまま快適登山が楽しめます。

3.携帯性について

難所キレットをポールを突いて渡る人は誰もいません。

キレットで無いにせよ、場所によってはポールが邪魔な時がちょくちょくあります。

その様な時、バックパックに直ぐに仕舞えるように小さく折り畳めないと不便且つ危険です。

仕舞寸法の全長が短いモデルをおススメします。

4.素材と重量について

現在購入出来るポールの素材は、アルミとカーボンの2種類になります。

アルミは①軽い、②丈夫、③サビに強い、④加工しやすい、といった特徴があります。

カーボンは①高硬度、②軽量(アルミの7割ほど)、③錆びない、④高額、といった特徴です。

アルミもカーボンもよく似た特徴ですが価格面で差があります。トレランなどの競技者でも無ければ、「カーボンにしとけば良かった~!」なんて場面には恐らく遭遇しないでしょう。

但し、非力な女性は軽いカーボンの方が向いているかもしれません。

最近ではアルミとカーボンのハイブリッドまで存在するので、よくご検討下さい。

共に丈夫なカーボンとアルミですが、誤って岩に強く打ち付けたり、大きくしなるほどの重量がのし掛かると、カーボンは裂ける様に割れてしまいますが、アルミは変形する程度で済むそうです。多少の変形なら修理も可能です。

その理由はカーボンは炭素繊維で出来ているので硬度は高いですが、破壊強度は靱性のあるアルミの方が勝るからです。

とは言っても、某メーカの説明欄に48kgfを超える力が加わると壊れるとありますので、使い方にはご注意下さい。

因みに、カーボンはアルミよりパイプ径が細いので、山で見かけるとちょっとした「アスリート感」を感じます。のんびり登山の私には「宝の持ち腐れ」ですね。

余談ですが、自動車のホイールにアルミが使われる理由も割れないからです。石を踏んでも凹む程度で済むからだと思います。

余談は続きます。アルミと似た素材でステンレスがあります。アルミより、強度や錆びに強く一見優れている様に思いますが、①加工しにくく、②価格が高く、③重量がアルミの約2倍もあるのでポールには不向きなのです。

以上がトレッキングポールについて知っておいてほしい内容でした。

 

有力候補3社のハイエンドモデル

REKI(レキ)

Black Series マイクロバリオカーボン
25,000円+税
110〜130㎝cm(収納時40cm)408g

LEKI レキ トレッキングポール Black Series マイクロバリオカーボン

 

Black Diamond(ブラックダイヤモンド)

ディスタンスカーボンFLZ
20,790円+税(税込23,100円)
95~110cm(収納時32cm)330g
105~125cm(収納時35cm)360g
120~140cm(収納時40cm)380g

 

SHINANO(シナノ)

フォールダーTWIST 110/115/125
19,500円+税
95〜110cm(収納時36cm)428g
100〜115cm(収納時36cm)456g
110〜125cm(収納時37cm)460g

20年モデル sinano シナノ フォールダー TWIST 115

 

 

ざっと3社を見てREKI(レキ)が最も機能性が高くデザインにも優れているとお分かり頂けたと思います。但し価格の方も比例してお高くなっていますので、そこは財布と要相談ですね。

逆に最も価格の安いSHINANO(シナノ)ですが、操作性が他の2社と比べて劣り、重量も最も重いです。丈夫に出来ているのかもしれませんが100gもの差は寛容し難いです。

その中間に当たるBlack Diamond(ブラックダイヤモンド)ですが、特筆すべきはその軽さです。3社の内、Black Diamond(ブラックダイヤモンド)だけが300g台をマークしました。

登山において軽さは「正義」です。1gでも軽い道具を選びたいのでこの差は大きいと言えます。

但し、軽いからと言って、使いやすい・疲れにくいとは限りません。

と言うのは、グリップを支点として振り子のように前方へポールを振り出した際、スウィングウェイトが軽くないと余計な力が必要となるからです。

手首の少しの力で前に振れるモデルが楽に感じられると思います。

店頭で実際に各モデルを振ってみて、その違いを感じてみて下さい。

 

価格、重量、収納サイズの違い

更に3社がそれぞれ展開する各モデルについて、重視したい3つの項目に的を絞り、その違いをグラフにしてみました。

「折りたたみ式」を条件に、ハイエンドモデルを筆頭に価格の高い順に並べてあります。

モデル名の後ろの(カッコ内の数字)は長さ調整可能な上限と下限です。

REKI

REKIは軽さと機能性を重視したラインナップです。そのため素材はカーボンを使用。その結果、どれも価格は2万円を超えます。山でREKIを見かけたら速やかに道を譲りましょう。トレッキングポール界の「ベンツ」といった印象です。

 

Black Diamond

Black Diamondもカーボン、アルミ共に充実しております。特に価格の幅が広く、軽さも他社のアルミに比べたら軽いので、多くの方に選ばれる理由となっています。

その中でも最も選ばれるのが【ディスタンスFLZ】だと思います。非常にバランスの取れたモデルで、価格も税込み16,940円、445g(2本)であれば、どなたにも十分選択肢に入ると思われます。

 

SHINANO

SHINANOは日本のメーカになります。日本製を【売り】にしており、品質には自信を持っている様子が伺えますが、操作性とデザイン性で海外勢に負けていると思います。ラインナップも少なく、サイトに商品掲載されてはいるものの、購入出来ない(価格も不明)なモデル(フォールダーFP)が存在します。

 

こだわりの末、選んだのはこのモデル!

以上をご覧になって、気になったモデルはありましたか?

改めてまとめすと・・・。

価格:1.5万円程度
正直、ポールに2万円超えは無理です(キッパリ!)

 
素材:アルミ

カーボンは取り扱いに気を使うのでアルミの方が良いです。


収納方法:折りたたみ式

伸縮式より、折りたたみ式の方が収納サイズが小さくなります。


バスケット:大型のスノーバスケットに取替可能
意外にも大型バスケットに取り替え不可モデルも存在するので要注意。


グリップの素材:コルクは黒ずむのでパス
グリップの素材はコルク、樹脂、EVA素材、ラバーなどがありますが、軽量性に優れ、適度なクッション性があって握り心地が良く、衝撃吸収性にも優れているEVA素材が一般的です。コルクは冬場に冷たさを感じにくいメリットがありますが、グローブをしているので関係ないです。


グリップの形状:エクステンショングリップが有るモデル

急に出くわす登坂時にグリップが下部まで延長してあると、短く持ち替える事が出来るので非常に便利です。


長さ調整機能:レーバーロック式
(スピードロック式)
スクリューロック式は強く締め込みすぎると壊れるし、弱いと地面を突いた時に緩んでいつの間にか短くなったりします。ネジネジと調整に時間も掛かるし、手首も疲労するし、回す方向を間違えたりもするのでパスです。

 

これらの条件に当てはまるトレッキングポールは、Black Diamond【ディスタンスプラスFLZ】でした。

初めは価格の安い【ディスタンスFLZ】に決めていたのですが、よくよく調べると冬場使用での懸念が色々と見つかったからです。

Black Diamond ブラックダイヤモンド ディスタンスFLZ/105-125cm BD82356105

 

【ディスタンスFLZ】の懸念箇所

 

この2つのモデルを比べ「3箇所の違い」に気付きますでしょうか?(カラー以外でお願いします)

それは、以下の3箇所です。

①グリップ形状
②バスケットとラバーティップ
バスケットと地面(先端)との高さ

 

①グリップ形状

共にエクステンショングリップですがグリップ下部の長さが【プラス】の方が4cm長く、使い勝手が良いと思います。その差は収納サイズの違いにも現れてきます。

・ディスタンスプラスFLZ 40cm
・ディスタンスFLZ 36cm

 

②バスケットとラバーティップ

 

【ディスタンスFLZ】のバスケットは固定式で交換が出来ません。その代わり専用のスノーバスケットを追加でクリップして使用する仕様になっています。

 

 

【ディスタンスプラスFZL】は冬季使用も想定した作りになっており、冬はラバーを外して石づきを出せば氷の上でもグリップが保てます。【ディスタンスFLZ】は接地面積の狭いラバーティップになるのでグリップも劣るし、氷に引っ掛けて前に進む事も出来ません。その場合は別売りのカーバイト製のティップと交換します。

 

③バスケットと地面(先端)との高さ

 

↑積もった雪や氷の上を突いた時、バスケットと地面(先端)にある程度の高さ(差)がないと突き刺して固定する事が出来ません。上の写真を見て頂ければお分かり頂ける様に【ディスタンスプラスFLZ】には高さが確保されていますが、【ディスタンスFLZ】は短いです。

 

以上から以下に結論付けます。

【ディスタンスFLZ】は冬には向かない!

「冬山はやらないよ」という人にはむしろ最適な選択だと思います。

但し、全く使えない訳ではなく安全を考慮した際、少し不安があるというぐらいです。

それらを踏まえた上で、私が購入したのは【ディスタンスプラスFLZ】になります。

価格差も1,210円(税込み)と、ほぼ無いに等しく、スノーバスケット(1,210円)とラバーティップ(1,100円)まで付属するので、むしろ安いぐらいです。

・ディスタンスプラスFLZ:14,190円
・ディスタンスFLZ:11,374円

※2020年5月時点でのAmazonの販売価格

カラーもグリーンだし、シルバーよりオシャレですよね!

ただ、注意点として、何気なく草むらに置くと周りと同化してしまって一瞬、探す羽目になります。

 

購入サイズ

最後に購入サイズについてお伝えしておきます。

ポールを地面に垂直に立て、肘が90度に曲がる位置がベストです。

①95〜110cm
②105〜125cm
③120〜140cm

※メーカーによって数センチの違いがあります。

大抵の日本人は②105〜125に該当すると思います。私(170cm)もです。

山での登りは105cmにセットし、下りは115cmにしています。モデルによっては調整機能が無い物もありますが、この機能はあった方が便利だと思います。

まとめ

以上になりますが、少しはお役に立てましたでしょうか?

買った後で「想像と違っていた・・・」では困るので、ご自分が欲しいと思うモデルが見つかったら、その詳細まで、もう少し調べることで新たな発見があるかもしれません。

出来れば店頭で確かめられるのが一番ですが、店員も全ての商品に精通しているとは限りませんので、予備知識ぐらいは備えておくと納得した買い物が出来ると思いますよ。

Black Diamond ブラックダイヤモンド ディスタンスFLZ/105-125cm BD82356105

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