【登山記録】北アルプス 双六岳〜三俣蓮華岳〜鷲羽岳〜ワリモ岳

山旅

9月最初の3連休を利用し、北アルプスの鷲羽岳(2,924m)に行ってきました。

この日は全国的に快晴に恵まれ、山へ行かれた皆さんは最高の大展望を各所で望む事が出来たのではないでしょうか。

私もご多分に漏れず、浅い登山歴の中で「1番の天気」を引き当てる事が出来て、大満足の山旅となりました。

でも初日の朝(夜中)は、今回の登山を諦めて自宅に帰ろうかと考えたほどの出来事がありました。(今思えばあの時帰らなくて本当に良かったです。フゥ~・・・)

のっけから「もう諦めて帰ろうかな・・・」

夏休み明けの最初の3連休となる9月14~16日の 激混み予想 を各サイトで目にしていたので、仕事を終えると仮眠を取らず、深山荘奥の無料駐車場(地図P5)に移動し、そこで2時間の仮眠を取るつもりでいました。ここは前にも駐めた事があって、登山口まで歩いて10分程度と近いので今回も利用するつもりでいました。

ですが!! 仮眠どころか、真夜中3時amの時点で登山者用の無料駐車場がどこもいっぱいで、現地は大混乱という驚愕の事実にのっけから気分は大いに凹みました。

最終的に停めれた場所は登山口から最も遠い「ヘリポートの有る公園」の駐車場(地図P11)です。この様な状況でも空いていたので、混雑を避けゆっくりと寝たいなら「アリ」ですが、登山口まで徒歩40分以上掛かるのでご注意下さい。

最終的に駐めれない車は地図P8〜P10の道路脇に路駐していました。

今回、初めて通ったのですが地図②〜③の山道が非常に険しく、湧き水で常に濡れていてドロドロ状態な上、勾配があるので通行には神経を使います。明らかに滑ってコケたであろう人のザックは泥だらけになっていました。朝からその人の顔は暗そうでした。(そりゃそうだ・・・ご愁傷様です。)

(ちなみに、下山後、ザックを背負ってここを登れる自信がなかったので、「新穂高センター」にデポって空身で車を取りに上がりました。)

そんなこんなで、ようやく登山口に着けたのが5時半を回っており、辺りはすっかり明るくなっていました。

一度は諦めて家に帰る気でいたので、こうやって登山口に立てる事が出来て嬉しかったです。さて、「新穂高センター」に登山届を出したら、気分も新たに今回の山旅の開始です。

 

1日目「いざ出陣!」

ここで今回の行動予定を見てみましょう。総歩行距離40kmの長旅です。どんな景色が待っているでしょうか? 何度も計画だけは立てて天候不順で断念してきたルートなので非常に楽しみです。

本日の宿泊地は双六山荘のテン場になりますが、まずはワサビ平小屋を目指し、「左俣谷」方面へと歩みを進めます。

今回、75Lザックに詰めに詰めてきたので、ワサビ平に到着する頃には、既に体力の50%を消失してしまいました。

今回の山旅で一度も使わなかった椅子や着替え、オーバースペックの寝具(ダウン600gのシェラフ)など、もっと軽量化を図れば良かったと、痛烈に後悔しても時すでに遅し・・・。

マットは先日ご紹介した「イーサライトXT」をパッキング。小さいし、軽いし、こちらは問題ありません。

 

日本の夏を感じさせる「わさび平小屋」

事前の所要時間:1時間20分
実際の所要時間:1時間20分

あれ!? 後日、コースタイムをチェックしたら意外にも予定通りでした。というか、「ぴったんこカンカン(※)」です。(※←知らない諸君はお父さんにコソッと聞こう!)

疲労の割に優秀ですね。ただ、道中はそんな余裕すらなく、一心に重い脚を引きずりながら次の目的地「鏡平小屋」を目指します。

ここからは本格的な登山道となり標高もぐんぐんと上がっていきます。「小池新道」〜「秩父沢」〜「シシウドが原」を経て「鏡平」に至ります。

数えてはいませんが「鏡平」まで、恐らく100人には抜かれた様に思います。

この時、私の頭の中は

「早くテン場を確保しないと小屋泊になっちゃうょ・・」

「お金もないし、これまでの苦労が水の泡になる・・」

「それだけは絶対に避けたい!!」

隆起した僧帽筋に食い込む肩ベルトを時折ずらしながら、その事ばかり考えていると「鏡平」に到着しました。

 

大快晴の「鏡平」に到着!

事前の所要時間:5時間20分
実際の所要時間:6時間00分 

ここで40分のロスをしていた様ですが、時間の事など頭に無く、この素晴らしい山並みに全身を覆われている感覚に酔いしれていました。 幾度と雑誌やサイトで目にしてきた光景が、まさに今、自分の目の前に映し出されている状況に感謝感激です。

ぶっちゃけ、ここで「お泊り」してもいいぐらいの気持ちだったのですが、ほんの少しまだ余力が残っていたので先へ急ぎました。

とは言っても、限界を超えていたので歩むスピードは劇的に「のろい」です。稜線に出てからも傍(はた)からは止まって見えたと思うぐらい「のろい」です。

 

双六小屋にかろうじて到着!

本日の目的地、双六小屋のテン場に着いたのが16時少し前だったので、朝の5時30分から登り始め、約11時間もさまよい歩いた計算になります。

事前の所要時間:8時間00分
実際の所要時間:11時間00分

コースタイムでは鏡平山荘から双六小屋まで2時間の道のりらしいですが、そこを私は3時間かけてやってきた計算になります。

今後、計画を立てるときは歩行スピードの倍率を「☓1.35」にすると正しい計画が立てられそうです。

何はともあれ無事テン場も確保出来たし、設営を終えると1時間ほど死にました。その後、夕食を作って、明日の双六岳の朝日を拝む為、早々に寝ました。というか再び死にました・・・

 

2日目

昨晩少し雨脚の強い雨が降ったのですが、翌朝は雲一つ無い大快晴の朝を迎える事が出来ました。本日は「双六岳→三俣蓮華岳→鷲羽岳→ワリモ岳→岩苔乗越→黒部川源流→巻道コースで双六小屋」に戻る計画を立てました。

本当言うと、「雲ノ平」まで足を延ばす予定でいたのですが、三俣山荘のスタッフに相談し、こちらのコースに途中で変更した次第です。

夢の「雲ノ平」は来年の夏までお預けです。

 

「双六岳」は楽園だった!

まずは朝の双六岳からの様子を御覧ください!

この時、テン場にストックを忘れて取りに帰ったので、山頂でのご来光は逃したものの、中腹からでも赤く染まった山肌と私とが一体となった感覚にもう感動。。。

朝日を背に浴びながら、この先に待っている双六岳が楽しみでなりません。

 双六岳の景観は素晴らしいの一言に付きますが、あくまで通過点なので更に歩みを進めます。初日と違い気分も脚もめちゃ軽いです。

三俣蓮華岳へ向かう道中がまた素晴らしく、私の好きな「チングルマ」が綿毛の装いに。道中をやさしく彩っていました。

 

「三俣蓮華岳」登頂!

稜線伝いなので、意外にもアッサリと登れた三俣蓮華岳。ここから目指す雲ノ平が見えました。この時はまだ行ける!と思っていましたが、まさか三俣山荘から往復5時間も掛かるとは。

 

憧れの「三俣山荘」に到着!

 「TVで何度も紹介されている三俣山荘がコレか〜」こんな山奥なのにそんな事を感じない、落ち着いたゆっくりした雰囲気の山荘です。テン場のすぐ横を清流が流れており、せせらぎを聞きなが寝れるテン場はここだけでしょう。

次回はここを拠点に更に山深く入って行こうと思います。現在9時ちょうどなのでこれから鷲羽岳に向います。

 

「鷲羽岳」から望む景色が一番だった!

双六から槍ヶ岳へと続く西鎌尾根やその途中になる硫黄尾根、北鎌尾根、東鎌尾根までもが一望出来ます。

眼下に見える鷲羽池ですが、調べるたら最大水深が2.7m(環境省調べ)で、ここで泳ぐ人もいるとか!池の底に何か古の神仏が祀ってありそうで怖いですよね。(誰かGoProで潜ったらバズるかもよ)

鷲羽岳を満喫した後はピストンせずに周回ルートで三俣山荘へ帰ります。次の目的地はワリモ岳です。

 

みんな通り過ぎるけど、僕「ワリモ岳」はここだよ。

ワリモ岳山頂の脇は切り立っているので気づきにくいけど、私が立っている地点(上の写真)から山道を外れ山側の岩場を登った先にあります。ほとんどの人が気づかずに通り過ぎていきますね。

 

折返し地点 ここから先は楽な下山と思いきや。。。

ここから先は岩苔乗越を経て沢沿いを下ります。この下りがまた大変で目的の三股山荘より標高を下げる事になるとは夢にも思っていませんでした・・・。

始めのうちは花々を撮る余裕もありましたが、後半はバテてしまい木陰で休む時間のほうが長く、永遠と続く下りに軽く恐怖すら感じ始めてました。

するとどこかで見た標石が! この辺り一帯の地表から水が滲み出てきており、それが黒部川を形成してるようです。でもそんな事考える余裕なし。写真だけ撮って先に進みます。ここから三俣山荘へ地獄の登り返しの始まりです・・・

予定より1時間遅れで三俣山荘に到着し、水だけもらって休む間もなく双六山荘へ帰ります。

午前と打って変わって午後は霧が立ち込め雰囲気の違う景色を眺めながら帰ることが出来ました。

雲ひとつ無い夜でしたけど、携帯での撮影はコレが限界ですね。

  

三日目

三日目は午後から雨の予報。降り出す前に下山したかったので夜明けと共に出発です。のつもりで3時に起きたのに何故かこの時既に5時半という。。。(朝食も抜いたのになぜ??)

さぁ3日目の山旅開始です! どんな景色と出会えるでしょうか?無事に下山したいと思います。

鏡平まで降りてくればもう安心です。遅めの朝食とコーヒーを頂きながら槍を眺める格別の時間。

時折、来た道を振り返りながら旅の思い出に浸ります。

さぁ今回の山旅はいかがだったでしょうか?皆さんも自由気ままに登山を楽しまれてはいかがでしょうか?

ではまたどこかのお山でお会いしましょう!

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