今年は冬山用に登山パンツを新調したのでご紹介します。
もちろん「アークテリクス」で。
但し、アウトレットでね!
これまで私が冬山に使用していた「マウンテンハードウェア」のパンツ(モデル名は不明)ですが、お尻の辺りに小さい穴が空いてしまって、いつか「アーク」での買い替えをずーと考えておりました。
この「マウンテンハードウェア」のパンツは裏地が微起毛で暖かく、裾がジップで広がる仕様になっており、伸縮性が高く、(実際より)足を長く見せてくれるスタイルで、大変気に入って履いていました。
ただ、唯一の欠点が「スレに弱く」、表地をよく見ると至るところに毛玉が出来ていたのです。
完全に冬山用で使用頻度は高くないにも関わらず、穴まで空くお始末・・トホホ。
これが「アーク」なら毛玉どころか傷すら付かないはず。まして穴なんて!
これまで何度も素材の耐久性には驚かされてきたので、絶大な信頼を寄せています。
という訳で、今回も自信をもって「アーク製品」をご紹介させて頂きます。
カッコいいだけじゃ済まされない、過酷な条件下で真価が問われる、紛れもなく「アーク」は本物です。
基本スペック
今期モデルはリデザインされカフが少し細めに仕上げられスッキリとしたデザインへと変更されました。
加えて、ポケットの配色が本体と同色となり、更に、ポケットの形状とジッパーの向きも逆に変わりました。
それにより、街着としても違和感を一切感じさせないデザインとなっています。
冬用パンツに選んだ理由
冬用パンツの購入に際し、いくつか条件を設けました。
生地の耐久性や撥水性、伸縮性や防寒性などは大前提として、それ意外で3つ挙げました。
条件だなんて大げさね。。
1.裏地が起毛して無いこと。
2.冬以外でも使用出来ること。
3.裾幅が細すぎないこと。
①裏地が微起毛だと、登りだしは快適でも次第とオーバーヒートしてきます。
これまで履いていた「マウンテンハードウェア」のパンツは内股にベンチレーションのジッパーが備わっており、それを開放し外気を取り入れることが出来ましたが、それでも暑く感じる事が多々ありました。
しかも内部が濡れるとなかなか乾きません。ジッパー開放して換気すると逆に冷えてくるので注意が必要でした。
②冬以外でも使用する為に、裏地は微起毛ではなく、少し厚手の生地がいい。
夏場は流石に無理だとしても、真冬はインナータイツを履けば快適に過ごせるパンツが欲しかった訳です。
③細すぎるとインナータイツと干渉し、膝の曲げ伸ばしに支障をきたします。
それと冬用の登山靴はどれもハイカットなので、裾が細すぎるパンツの場合、シューズの入り口付近で止まってしまい踝まで下ろせません。
冬場、膝下をゲイターで覆う際もパンツの裾が細いと余分な「たわみ」が生じ、更にゲイターと干渉し生地を痛めてしまいます。
細い方がカッコいいからと言って、デザイン優先で選ばないように注意が必要です。
余談ですが、裏地を微起毛させたモデルもアークにはあります。
それが「クレストンARパンツ」と「クレストンSVパンツ」になります。
参考までに、価格を含めた比較表を掲載しておきます。
これらを比較すると「ガンマ+裏起毛=クレストン」であることがよく分かります。
意外だったのが、「ガンマAR」の重量が最も重いことです。
「ガンマAR」と「クレストンAR」に使われている素材「Burly™ ダブルウィーブ」がそもそも重い生地なようです。
とは言え体感できるほどの差ではないため気にする必要はありません。
ガンマLTパンツ | ガンマARパンツ | ガンマMXパンツ | クレストンARパンツ | 【NEW】 クレストンSVパンツ | |
重量 | 335g | 484g | 430g | 365g | 365g |
フィット | レギュラー、 ストレートレッグ | トリム、 ストレートレッグ | トリム | トリム、ストレートレッグ | レギュラー、 センターバック丈:70 センチ、ヒップ:Straight hem |
素材 | フォーティアス™ DW 2.0 | Burly™ ダブルウィーブ | フォーティアス™ DW 2.0 | Wee Burly™ダブルウィーブ | フォーティアス™ DW 2.0 |
裏起毛 | 無し | 無し | 無し | 起毛裏地付き | 起毛裏地付き |
構成 | 88% ナイロン、 12% ポリウレタン | 50% ナイロン、 43% ポリエステル、7% ポリウレタン | 49% ポリエステル、 35% ナイロン、 16% ポリウレタン | 56% ナイロン、 34% ポリエステル、 10% ポリウレタン | 49% ポリエステル、35% ナイロン、16% ポリウレタン |
表面加工 | DWR(耐久撥水)加工 | DWR(耐久撥水)加工 | DWR(耐久撥水)加工 | DWR無し??? | DWR(耐久撥水)加工 |
価格(税込) | 19,800円 | 26,400円 | 38,500円 | 19,800円 | 25,300円 |
アクティビティ | ロッククライミング、 アルペンクライミング、 ハイキング、 トレッキング | ロッククライミング、 アルペンクライミング、 ハイキング、 トレッキング | 全天候 | ハイキング、 トレッキング | ハイキング、 トレッキング |
「こだわり」が満載!
ジッパー
止水ジッパーではありませんが、硬質でしっかりした造りなので、開閉が片手でスムーズに行なえます。
ポケット
肌に触れる面がメッシュではなく「フリース生地」になっており、太ももが触れて「冷っ」とすることがありません。
きめ細やかな配慮がさすがですね。
裏地
裏地の凸凹に体温で温められたデッドエアが留まるような造りです。加えて肌面と接点で接触するので汗がベタ〜と張り付く事もありません。
裾(絞り&レースフック)
新旧モデルで仕様が異なります。(機能は共に同じ)
パンツの裾をシューズのレースに引っ掛けるフックと、裾を絞るためのギミックがあります。
指先で黄色の丸を押し込めば紐がリリースされる構造です。
立体裁断
裏にひっくり返した全体図です。
一見すると無駄な裁断が多くある様に思いますが、足さばきが良くなる事はもちろんのこと、「縦の縫い目」がサイドに集約されていることがお分かり頂けるかと思います。
これは縫い目が岩場などと擦れて切れてしまわないように、わざと位置をずらしているのです。
ベルト
ベルトも新旧モデルで異なります。
これに関しては新モデルの方が断然便利です。
以前紹介したシグマFLパンツにも採用されてる仕組みです。
股マチ
もちろんと言うか、当然と言うべきなのか、「股マチ」も装備されています。
有る無しで足さばきが変わってくるので必須ですよね。
フリースカーテン付きの「社会の窓」
通称「社会の窓」にもこだわりが見て取れます。
用を足す際、フリース(黄色の点線)がジッパーとの間にあるので、「息子」が触れても【やさしい】のです。
特に冬場は安心ですよ。
スタイルブック
冬季山岳パンツとして、必要最低限な太さだと私個人的には思っています。
リデザインされた最新モデルのほうが見た目スッキリで「ぱっと見」が良い様に思いましたが、これぐらいの太さの方が「山岳パンツ」として最もカッコいいのではないでしょうか?
まとめ
総じて「ガンマARパンツ」は・・・
・年間通じて最も活躍し(真冬まで使え)、
・裾が細すぎず、登山ブーツとの収まりも良く、
・ストレッチ&立体裁断により、曲げ伸ばしもノンストレスで、
・耐久性、撥水性、透湿性にも優れ、
・適度な生地厚が保温性と保護性を兼ねてるので、
(冬季関係なく)山用パンツとして最初に買うなら「ガンマARパンツ」にしておけば、絶対に後悔しない1本になることでしょう。
ただ、いつものごとくアークはそのお値段も最高なので、登山初心者にとって最初からコイツで飛ばすにはちょっと勇気が要りますよね。
ワシでも躊躇するぞ!
モノは間違いないので、「アウトレット」に足繁く通い、自分に合ったサイズとレングスが残っていたら、それは運命だと思ってゲットしましょう。
皆さんに幸有りますように。
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