今回は「サイドレイズ」の効きが、①いまいち感じ取れない、②すぐに僧帽筋に入ってしまう、といったお悩みの方に向けて、<強制的に効かせられる方法>を伝授します。
特に難しい動きではないので誰でも簡単に始められます。
しかもこの1種目で肩の全て(前・横・後)を鍛えることが出来ます。
それを可能とするメニューが「サイドレイズ」です。
但し、普通の「サイドレイズ」とはちょっと違います。名付けるなら『オーバーヘッド・サイドレイズ』となるでしょうか。
あまりジムで見かける事が無いので、私がやっていると結構見られたりします。
これは<効き>を目的としているので、高重量をぶん回すものではありません。
肩がまだ十分温まる前の「スタートメニュー」として取り入れて頂いても結構です。
もちろん筋トレに限らず、肩を扱うスポーツ全般における怪我予防になりますので、是非取り入れてみて下さい。
動作方法
- 通常のサイドレイズの要領で両手にダンベルを持ちます。(立っても、座ってもOK)
- そのまま手首と両肩が水平になるようにダンベルを持ち上げる(肘は少し曲げて脇を開く様にする)
- ここから更に肩を支点に親指先行で頭の上まで弧を描くように持ち上げる(僧帽筋に力が入っていたり、小指先行だと上に持ち上がらない)
- トップでは肩前部の最大収縮を感じるまで手幅を狭める様にする。
- アゲインストは肩に荷重を乗せたまま、弧を描くようにゆっくりと下ろす。その際、小指を下に向け肩中〜後部の筋肉を意識する。
- 繰り返し行い、限界を迎えたら、ショルダープレスorアーノルドプレスで更に2〜3レップス追い込むと良い。
- 反動を使わず常にゆっくりとした動作を心がける。拳上出来なくなっても収縮感を捕らえ続け、その場で停止の後、1mmでも良いので挙げる!
- 15レップ×3セットが可能な、少し軽めのウェイトを選択する。
補足
軌道は「肘から引き上げるサイドレイズ」では無く、「弧を描くサイドレイズ」になります。かつてアーノルドもやっていたバインザイレイズの要領です。
その際注意したいのが手首の角度です。小指側より親指側を上にして、負担のない自然な弧を描くように肩の位置まで挙げて下さい。
肩から上は、さらに親指側を上に向けて頭の上まで挙上させるとフロント側に収縮を感じられます。
ちなみに小指側を上にすると、肩から上に挙げられなくなるので必ず親指側を上にダンベルを握って下さい。
わずかな手首の角度の違いで効かせられる部分が微妙に変るのでいろいろ試してみるとよいでしょう。
フォームのコツ
正面を向いてファイティング・ポーズを取り、両手を左右に離した先が最も肩に負荷が乗るところです。一連の軌道がココを通るように調整して下さい。
肘の位置は体側面の前でも後ろでも無く真横になります。ダンベルは斜め前45度に開いていきます。
まずはダンベルを持たずに正しい軌道を繰り返し練習してみましょう。体の横から始まり頭の上までの一連の動作が違和感なくスムーズに行えればOKです。
注意点
高重量のサイドレイズで怪我しやすい部位は肩では無く、肘の筋を痛めやすいです。
更に前腕を加勢して、肘先行で引き上げる動作となる為、肩には入らず僧帽筋が働きやすくなります。
肩は複雑な動きが出来るように作られているので、正しいフォームを身に着けることが上達の近道です。
鏡を見るなどしてゆっくりとした動作を心がけて下さい。
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